全日空、成田~ムンバイ線にビジネスジェット就航へ。
全日空(NH)は9月1日から、成田/ムンバイ線にビジネスジェットを就航する。
NHはこれを前に東京・六本木で8月2日、
国土交通省総合観光政策審議官の本保芳明氏や
外務省アジア大洋州局審議官の佐渡島志郎氏、
インド大使館一等書記官のB.P.パンディ氏らが出席し、就航記念セレモニーを開催した。
セレモニーで、NH代表取締役副社長の伊東信一郎氏は、
「ムンバイは、インドの商業や金融の中心、かつ『西の玄関』であり、日本人も大勢いる」と、
就航地ムンバイの重要性に言及し、固い需要があるとの見方を示した。
さらに、昨年末に日本とインド間の観光分野で合意した
「日印観光交流拡大のための共同声明」に盛り込まれている
2010年に交流人口を2005年の約16万人から倍となる30万人に増やす、
という政策的な目標にも「貢献したい」とした。
今回就航する機材はボーイングB737-700ER型機で、機内はビジネスクラスが36席。
エコノミークラスのモノクラスであれば136席となるスペースに、
36席のビジネスクラスを配置することで、
最大で約155センチのシートピッチを実現するなど、ゆったりとして快適な空間を確保した。
また機内食やエンターテイメント機器についても、
伊藤氏は「贅を凝らしたつくり」で、「ムンバイだけでなくインドへ、またビジネスだけではなく、
観光にも利用して欲しい」という。
また、機内食では、「ANA TODAY'S SELECTION」として
グレードの高いワインをその都度厳選して用意するほか、
和食や洋食の枠にとらわれない「安らげる日本の味」を提供していく。
また佐渡島氏は、「インドは万葉の頃から日本の一つの理想郷であった。
翻って現在は結び付きが小さいが、逆に言えば伸びしろは大きいということ。
昨年12月に日本とインドの発着枠が42回に増えたのは大きい」と語り、
その状況の中で、全日空によるビジネスジェットの就航が
日印交流強化の一助になる、という期待を示した。